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スーパーフードは糖質制限のベストパートナー。管理栄養士が徹底解説。

投稿日:2018年3月6日 更新日:

皆さんは、近年話題になっている「スーパーフード」ってご存知ですか?
セレブやモデル、女優の方などがSNSで投稿したものや、スーパー・コンビニなどで見かける機会も増えましたね。

代表例を挙げると、「キヌア」や「チアシード」、「アサイー」など。
他にもまだまだ種類はありますが、これらはすべて健康に寄与する「スーパーフード」と呼ばれています。

正しく活用すれば、健康にも美容にも大きく貢献してくれる「スーパーフード」。
当ブログでも、そんな「スーパーフード」を使った糖質制限ダイエットについて紹介していきます。

糖質制限ダイエットのおさらい

さて、「スーパーフード」を使った糖質制限ダイエットというテーマの今回。

その有効性を説明するにあたって、糖質制限ダイエットが「どういったメカニズムで成立し、どのようなことに注意しなければならないのか」をもう一度知ることが重要です。

ですので、簡単におさらいしたいと思います。

糖質制限ダイエットの基本

糖質制限はもともと糖尿病の食事療法として取り入れられ、減量・体質改善を目的としています。
「高血糖や血糖の激しい上下動を抑えるための食事法」というのは似たような方法がいくつもありますが、糖質制限は炭水化物の中の糖質のみを制限します。

糖質は体内でブドウ糖などに分解されたのち、体中にエネルギー源として運ばれますが、筋肉と肝臓ではグリコーゲンとして蓄積されます。
グリコーゲンはエネルギーや血糖値の調整に使用されるのですが、それでも使いきれなかった分は余ったブドウ糖と共に中性脂肪として体内に蓄えられてしまいます。

また、インスリンは脂肪の蓄積を促進する働きがあります。
血糖値を下げるためにインスリンは分泌されるので、過剰に糖質を摂取すれば余りやすく蓄積されやすいというサイクルになってしまうのです。

したがって糖質を制限することは、この流れを逆にし、「脂肪を蓄積しにくく体脂肪が燃焼されやすい」というメカニズムを作るのに適しているという訳ですね。

糖質制限ダイエットの注意点

糖質制限法には3つのパターンがあり、ダイエット効果のあるといわれているスーパー糖質制限では、「1食あたり糖質10~20g以下、1日あたり30~60g以下」という、かなり厳しい制限が課せられています。

効果もありますが同時にリスクも高く、専門家の指導のもとでも2ヶ月程度が限度です。
ただやみくもに食事制限を行った場合どのようなリスクがあるかというと、新陳代謝の低下や肌荒れ、貧血、頭痛や便秘など、様々な健康障害が起きる可能性があります。

なぜそうなってしまうのか。それは、糖質のほかに必要な栄養素も制限してしまっているからです。
たんぱく質は人体に無くてはならない栄養素ですが、蓄える事ができず、毎日消費されます。たんぱく質から作られるアミノ酸の多くは食事から摂取しなければならないため、不足させてはいけません。

また、糖質を制限するために主食(米やパンなど)を抜くと、同時に食物繊維が摂れなくなります。これを不足したままにしていると肌荒れや便秘になりますし、やがては大腸癌や動脈硬化にもつながってしまいます。

他にも頭痛はミネラルやビタミン不足で現れる症状ですし、脂質が足りなければ疲れやすくなったり集中力が散漫になったりします。

つまり正しい糖質制限ダイエットとは、糖質をコントロールしつつ必要な栄養素をきちんと摂る事が重要なポイントだということがわかりましたね。
そうすることによって、自然と健康的な体へと向かっていくのです。

感の良い方ならすでにお気づきかと思いますが、スーパーフードがこの栄養が偏りがちな糖質制限ダイエットの栄養摂取の大きな手助けをしてくれるわけです!

さて、ここまでざっとおさらいをしてみましたが、糖質制限ダイエットについて理解を深めて頂けたでしょうか?

糖質制限ダイエットの10か条

  1. 肉・魚・卵・大豆製品・チーズなどから、たんぱく質はしっかり補給する
  2. ブランパンや糖質0麺を主食として代用する
  3. 春雨やじゃがいもなどのでんぷんを多く含む食品もNG
  4. 牛乳、野菜ジュースはNG!無糖コーヒーやお茶、水、無調整豆乳はOK
  5. 野菜・海藻・キノコ類は積極的に食べる
  6. オリーブ油や魚油から良質な脂質も積極的にとる
  7. マヨネーズやバターは適量使ってOK。砂糖・みりん・ソース・ケチャップはNG
  8. 焼酎やウイスキーはOK!ビールや日本酒、ワイン(甘口)はNG
  9. 間食はOK。適量のチーズやナッツがオススメ
  10. やむを得ず主食をとるなら、玄米・全粒粉パン・そばなどの低GI食品を少量

ひと通りおさらいをした事で、糖質制限ダイエットについては理解したものの、思ったよりも大変そう…という感想を持った方は多いのではないでしょうか?

確かに食べられるものに制限がかかるというのは簡単なことではありません。
主食が基本NGですし、大好物も我慢しなければならないかもしれません。

しかし要点さえ押さえれば、激しい運動などよりもよっぽど体に負担なく続けることができるのも糖質制限ダイエットの特長です。

スーパーフードが糖質制限ダイエットに効果的な理由

スーパーフードでお米を代替できる

特に近年では、主食の代替となる商品が数多く開発・販売されています。

おなじみのブランパンはもちろん、『糖質0g麺』シリーズなどは制限中にあって心強い味方ですよね。

今では手軽に購入できるものも多く、ものによってはそのまま調理するだけの簡単なものまであります。

糖質制限したいけどごはんやパン、麺が食べたい・・・そんな方へ代替食品をご紹介します!

糖質制限をするとなると、やはり皆さんが困惑するのは「主食を食べちゃいけない」というところではないでしょうか? また、糖質制限を始めてみたもののやっぱり主食たるものを食べたくなる… そんな方たちのために ...

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ただ、お米の代替となる食品となるとなかなか出てきません。麺やパンなどは代替食品で我慢できても、やっぱりごはんが食べたい…。
日本人なら当たり前ともいえる欲求ですよね。

そんなときにオススメしたいのが、スーパーフードの「キヌア」です。

キヌアは南米原産で、キビ、ヒエ、アワなどと同じく雑穀に分類されます。
雑穀というものは全般的に栄養価が高いとされますが、中でもキヌアは優れたバランスと含有量を誇り、「穀物の母」や「完全食」「21世紀の主要食」などと呼ばれることもあります。

糖質制限中ならずとも積極的に取り入れたいほどですが、特筆すべきは糖質制限との組み合わせ。
糖質は他の穀類と比べ控えめなのに対して、含むたんぱく質・脂質・食物繊維・ビタミン・ミネラルは普段私たちが食べているお米や小麦の倍以上もあります。
不足しがちな栄養素をきちんと補いつつ、糖質を抑えることができる食材なのです。

もちろん食べすぎは厳禁ですが、制限中のメニューにごはんと呼べるものがあり、さらに不足する栄養を補給することができる。
こんなに素晴らしいことはありませんよね。

また、食事のレパートリーという意味でもかなり応用の効く食材です。

お米の代わりですから炊き込みご飯やリゾット、チャーハンなどにするのはもちろんですし、サラダやスープにもできます。
人気モデルのローラさんのように、パン粉の代わりに揚げ物の衣に使ったりするのも面白いと思います。
工夫をすればお菓子にもなりますし、色々な方法で摂り入れることができれば飽きずに続けることができますね。

食事のレパートリーも増えて補いたい栄養も補給

あくまで一例として「キヌア」を紹介しましたが、糖質制限ダイエットに効果的なスーパーフードはキヌアだけではありません。

そもそもスーパーフードは低カロリーかつ栄養価が豊富で、日々の食生活の栄養バランスを整えるのにとても役立つ食品です。

日本スーパーフード協会によれば、スーパーフードは以下のように定義されています。

スーパーフードの定義

  • 栄養バランスに優れ、一般的な食品より栄養価が高い食品であること。 あるいは、ある一部の栄養・健康成分が突出して多く含まれる食品であること。
  • 一般的な食品とサプリメントの中間にくるような存在で、料理の食材としての用途と健康食品としての用途をあわせもつ。

スーパーフードの基準

  • 「食歴」が長く、何世紀にもわたって人々の健康に寄与してきた食品であること。それにより、人体に及ぼす可能性がある、あらゆる問題が解明されており、その安全性に不安をもって食することがなく信頼がおけるもの。

つまり、スーパーフード全般に言えることは、料理の食材として糖質制限メニューに組み込み、必要な栄養成分を積極的に摂り入れるにはうってつけの存在だという事なのです。

たとえば、たんぱく質をとるために肉料理に偏りがちな食事に、アマニ油を使ったサラダとチアシードのスープを付けたとしましょう。

アマニ油とチアシードにはαリノレン酸という必須脂肪酸が含まれており、中性脂肪を抑え体内の油のバランスを整えることができます。

あるいは、アサイーやクコの実などをシリアルやグラノーラに加えれば、朝食や間食などに最適です。
カロリーを抑えつつ、ビタミン・ミネラル・食物繊維を補うことができますね。

このように、通常のメニューをスーパーフードを用いたものに置き換えたり、必要に応じて一品二品加えることで、栄養のバランスをコントロールしつつ満足度を得られる食材――それがスーパーフードなのです。

糖質制限ダイエットで特に不足しがちな栄養素をピンポイントで補完できるスーパーフードは、まさに最良のパートナーと言えるのではないでしょうか。

スーパーフードの選び方

では、その相棒たるスーパーフードをいったいどのように選んでいけばよいのか。特徴が分からなければ選びようもありませんよね。
以下に日本スーパーフード協会が勧めるプライマリースーパーフード10などから簡単にまとめてみました。

スーパーフードの特徴

キヌア

  • インカ文明を支えた穀物。
  • 玄米と比べ、たんぱく質と鉄分は2倍、カルシウムは5倍も含む。
  • お米と混ぜる、あるいは代わりに炊く。あまりクセがないのでサラダやスープにも。

アサイー

  • ブラジル原産のヤシ科の植物。
  • 抗酸化作用のあるアントシアニンが豊富。鉄分、食物繊維、カルシウム、ビタミンEも多い。
  • スムージーやデザート、ドリンクにも。

スピルリナ

  • 地球最古の植物で水中で育つ藻の一種。
  • 植物性ながらたんぱく質を豊富に含む。アミノ酸、ビタミン、ミネラルに加え、食物繊維、不飽和脂肪酸など、内包する栄養成分は50種類以上。
  • 少量を料理やデザート、ドリンクなどに混ぜて。

チアシード

  • メキシコ原産のシソ科の一年草、チアの種子。
  • 浸水させると10倍くらいに膨らみジェル状になるのが特徴。このジェル状の成分はこんにゃくにも含まれるグルコマンナンという食物繊維。たんぱく質も豊富でダイエットにオススメ。
  • ドリンクやデザートに。

ヘンプシード(麻の実)

  • 中央アジア原産のアサ科の一年草。
  • α-リノレン酸を多く含み、たんぱく質源にも。日本でも雑穀のひとつとして、昔から食べられてきた歴史をもつ。
  • ふりかけのようにご飯にかけたり、胡麻のような感覚で使えます。

クコの実

  • 中国産のナス科の低木の実。
  • ビタミン、ミネラル、たんぱく質のほか、美肌にも良いβ-カロテンが豊富。抗酸化作用でエイジングケア効果も。
  • スナックとしてそのまま食べたり、スムージーに入れても〇。

アマニ油

  • アマ科の植物の種子から作られる油。
  • αリノレン酸、EPA、DHAなどのオメガ3脂肪酸が豊富。
  • 酸化しやすく、加熱するとαリノレン酸が変質してしまうのでサラダ等にかけて。

ココナッツオイル

  • ココナッツから作られる油。植物油としては珍しく常温で固まるのが特徴。
  • 中鎖脂肪酸は代謝が早く、体内に蓄積された脂肪を使いながらエネルギーに転換されるため、痩せる油とも。
  • 甘い香りを活かしてデザートに。料理に使えば隠し味にも。

マカ

  • ペルーに植生するアブラナ科の多年生植物。
  • 鉄分、カルシウムなど女性に不足しがちなミネラルを含有。ホルモンバランスを整え、冷え性や生理不順にも効果的。ねっとりとした甘味。
  • 煮込み料理やデザート、ホットドリンクに。

カムカム

  • アマゾン川流域の熱帯雨林に生える常緑低木の実。
  • ビタミンCの含有量が世界一という果実(およそレモンの5~60倍)。強い酸味がある。美容効果に期待。
  • ドリンクやヨーグルトに混ぜて。

ビーポーレン

  • 蜂が集めた花の蜜と花粉を自らの酵素で丸めたもの。
  • たんぱく質が豊富で、ビタミンやミネラル、酵素なども多く含む栄養食。少量で元気をつけることができます。
  • ヨーグルトやアイスクリーム、シリアルのトッピングに最適。食感も〇。

参考:日本スーパーフード協会

特徴を把握できたら、今度は自分に何が合うのか、どんな料理に合わせたら美味しいのか、少しずつ試してみるとよいでしょう。
その日の体調に合わせて食材を変えられるのも、スーパーフードの魅力ですね。

糖質制限と8時間ダイエット

ところで皆さんは「8時間ダイエット」というものをご存知でしょうか?

8時間以内に3食を済ませて、残りの16時間は何も食べないというダイエット方法です。
16時間食事を摂らないことで胃腸を休めることができるため、体調もよくなります。

プチ断食も同じように、24時間不眠不休の消化器官を休ませることで体調の改善を図りますよね。
断食はそもそもの目的がダイエットではありませんが、8時間ダイエットはその要素をうまくダイエットに取り入れたものといえます。

8時間ダイエットでもカギとなるスーパーフード

8時間ダイエットの基本的なルールは、以下の通り。

  • 食事は8時間以内に3食済ませ、16時間は何も食べない
  • 8種類のスーパーフードを1日2種類食べる
  • 1日8分有酸素運動を行う

もちろん8時間以内だからといって暴飲暴食は厳禁ですし、こまめに水分を摂るなどといった細かい注意点はあります。

ですがまずここで注目してほしいのは、2つめのルールです。
ここでいうスーパーフードとは、協会の定めるプライマリースーパーフード10のようなものではなく、

  1. 卵と脂身の少ない肉
  2. 乳製品(ヨーグルト etc…)
  3. ナッツ(ピーナッツ・くるみ etc…)
  4. 豆類
  5. ベリー(いちご・ブルーベリー etc…)
  6. 色の明るい果物(りんご・オレンジ etc…)
  7. 穀物(玄米・全粒粉パン etc…)
  8. 緑の葉野菜

という、上記に挙げた8種類の中から2つ摂るというもの。

これらのラインナップ、どこか見覚えがありませんか?
そう、これまでに紹介してきた糖質制限中に推奨される食事メニューと近いですよね。

通常の8時間ダイエットならこの中から2種類選ぶ以外は自由に食事を摂る事ができます。
とはいえ、糖質やカロリーの高いものを多く摂ればそれだけ痩せにくくなるのは当然のこと。

もし食べる食事を低糖質・低カロリーのものにすれば、その分体脂肪を燃焼しやすくなるため、より痩せやすくなりますね。

つまり、糖質制限ダイエットと8時間ダイエットは親和性が高いと言えますし、組み合わせればより早く大きな効果を期待することができます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
これまでは美容と健康に良いということで話題になっていたスーパーフード。ですが、これからは糖質制限ダイエットの頼れるパートナーとしても活躍してくれることでしょう。
糖質制限の要点を抑え、注意すべき栄養の偏りをスーパーフードで補っていけば、ストレスフリーかつ、食事を楽しみながらダイエットを続けることができそうですね。

参考こちらの記事では糖質制限ダイエットを効果的に導く食生活のポイントを徹底解説しています。糖質制限の基礎知識や痩せるメカニズム、重要な栄養素、安全性や健康への影響、食べて良いもの悪いものについて知りたい方はご覧ください。
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NANAMI

管理栄養士。自身も糖質制限で15kgの減量経験があり、その経験を活かした説得力のある低糖質の食事指導に定評あり。フィットネス分野にも精通。

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