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糖質?糖類?一見ややこしい炭水化物。糖質制限ダイエットで気にするべきものはコレ!

投稿日:2016年11月4日 更新日:

糖質制限を始めようと思うけど、また、始めてみたものの、成分表示の見方が分からない!
炭水化物?糖質?食物繊維?糖類?糖分?糖という名前がついているけど糖質はゼロ?
などと頭を悩ませてしまう方も多いのではないでしょうか。そんな方のために、詳しく解説します。
ここできちんと整理して上手に糖質制限していきましょう。




まず、それぞれの言葉の意味を理解していきましょう。

成分表示を見た時に糖質量の参考になるのは炭水化物、糖質、食物繊維の表示です。
糖質と食物繊維は記載されていない場合も多いので炭水化物を見る機会が多いですね。

炭水化物を大まかに表すとこのような図になります。

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  1. 炭水化物
  2. 食物繊維
  3. 糖質
  4. 糖類(単糖類・二糖類)
  5. 多糖類
  6. 糖アルコール
  7. その他(天然・合成甘味料)
  8. 実際の甘味料
  9. その他の疑問解決
  10. まとめ

炭水化物とは、糖質&食物繊維のこと。
(炭水化物=糖質+食物繊維)

炭水化物から食物繊維を引けば正しく糖質量が分かるのですが、商品に記載されている表示を見ますと、炭水化物と表示されていたり、糖質、食物繊維などの表示があったりと、商品によって違うので混乱している方もいらっしゃるかもしれませんね。
これは食物繊維が義務表示になっていないため、企業によっては炭水化物までしか記載しないことが多いためです。
食物繊維と糖質に分けて表示がない場合は糖質の目安量について炭水化物量で判断していくことになります。

食物繊維とは、炭水化物から糖質を除いたもの。
(食物繊維=炭水化物−糖質)

食物繊維は人の消化酵素では消化されない成分で、糖質とは違って血糖値を上昇させることはありません。
食物繊維は水に溶けやすい性質の水溶性食物繊維、水に溶けにくい性質の不溶性食物繊維の2種類に分けられ、この2つの食物繊維の摂取比率は水溶性:不溶性=1:2が理想的といわれています。
食物繊維をしっかり摂ることで、糖や脂の吸収を抑制したり、腸内環境改善にも役立ってくれます。
また食物繊維が不足したり、水溶性:不溶性の摂取バランスが乱れることで便秘を引き起こしてしまう可能性もあります。
※便秘についての詳細はこちらの記事にございます。→https://www.moon-waltz.com/blog/low-carbs/low-carbs-constipation/

糖質とは炭水化物から食物繊維を除いたもの。
(糖質=炭水化物−食物繊維)

糖類(単糖類、二糖類)と多糖類、糖アルコール、その他をいいます。
言い方を変えますと、脂質、たんぱく質、水分、ビタミン、ミネラル、食物繊維、水分、アルコール以外のものですね。
血糖値を上昇させるものと、カロリーがなく血糖値を上昇させないものがあります。
最近では糖質制限ダイエットなど糖質に注目された話題が豊富ですので、詳しい方も多いと思いますが、甘いものだけでなく、主食や野菜、せんべいなどありとあらゆる食物に含まれています。

糖類とは単糖類、二糖類のこと。

消化吸収が速く、血糖値を上げやすいのが特徴です。
主食、果物、砂糖、牛乳などに含まれる糖ですね。BB7が行っているケトジェニックダイエット、いわゆる糖質制限ダイエットでは最も注意していく部類です。

単糖類とはこれ以上分解できない1つの糖からできています。

糖の最小単位になるもので、主に以下の種類が挙げられます。

  • グルコース(ブドウ糖)
  • フルクトース(果糖)
  • ガラクトース
    など

二糖類とは単糖類が2つ結合してできているものです。※血糖値に関して

  • グルコース(ブドウ糖)…小腸から吸収され血糖値が上がる。
  • フルクトース(果糖)…肝臓で代謝されインスリンを必要とせず血糖値はほぼ上げないが、中性脂肪の蓄積やコレステロール合成の促進につながる。
  • ガラクトース…単独では存在せず、二糖類や多糖類の一部として存在。血糖値はほぼ上げない。

加水分解により以下のように分解されます。

  • スクロース(ショ糖)=グルコース+フルクトース
  • マルトース(麦芽糖)=グルコース+グルコース
  • ラクトース(乳糖)=グルコース+ガラクトース
    など

少糖類とは単糖類が2個〜10個結合してできているものです。

二糖類、オリゴ糖などをいいます。

オリゴ糖とは単糖類が3〜8個結合してできているものです。

オリゴとはギリシャ語で「少し」という意味。消化酵素で分解されにくいため低カロリー甘味料などとして利用されています。

多糖類とは単糖類がたくさん(10個以上)結合したものです。

そのままでは消化吸収されにくいですが調理加工、消化酵素によって単糖に分解され吸収されます。
食物繊維であるセルロースなどは人はこの消化酵素を持っていないため分解できません。
糖質ではでんぷん、グルコーゲンなど
食物繊維ではペクチン、グルコマンナン、キチン、セルロースなど
例:でんぷん→マルトース(麦芽糖)→グルコースに分解される

糖アルコールとは人工的に作られた甘味料です。

消化吸収されにくいことが特徴で低カロリー甘味料のことをいいます。ただし、全てが消化吸収されないわけではなく、カロリーがあり血糖値上昇に関わるものもあります。糖アルコールの1種であるエリスリトールは唯一血糖値上昇させないといわれているため注目です。
また糖アルコールは大量に摂取すると一時的にお腹が緩くなることがありますので注意が必要です。

その他

非糖質系甘味料(天然甘味料、合成甘味料)のことで、カロリーはゼロ。
砂糖に比べ甘味度が高いのが特徴です。

合成甘味料

化学合成によって作られる高甘味度甘味料

では実際の食品では?

おおまかな分類が分かったところで、実際の食品での種類、甘味度、特徴はどうなのか、主な甘味料をまとめましたので食品選択の参考になさっていただければと思います。

※甘味度はショ糖を基準にしています。
ショ糖は温度による変化がほとんどなく甘味がほぼ一定のためショ糖を1として甘味度を表します。

種類 分類 種類 kcal/1g 甘味度 特徴
糖質系甘味料 糖類 ショ糖 4 1 砂糖の主成分
果糖 1.2〜1.8 果実類に多く、飲料などにも使用される
ブドウ糖 0.6〜0.7 主にさつまいもデンプンからつくられる
転化糖 0.9〜1 ショ糖が分解されてできたブドウ糖と果糖の混合物
麦芽糖 0.3〜0.5 水飴の主成分
オリゴ糖 カップリングシュガー 4 0.5〜0.6 菓子や低カロリー甘味料として砂糖の代わりに使用される
フラクトオリゴ糖 難消化性 0.3〜0.6
パラチノース ?2 0.4
糖アルコール ソルビトール 難消化性 0.4〜0.7 バラ科の植物に含まれる 煮豆、佃煮などに使用される
マルチトール 2 0.8〜0.95 菓子や低カロリー甘味料として砂糖の代わりに使用される
エリスリトール 0 0.75〜0.8 きのこや果物、発酵食品に含まれる
ガム、キャンディ、清涼飲料水やダイエット飲料、ラカントなどに使用されている
キシリトール 3 0.85〜1.2 ガム、キャンディ、ジャムなどの他に歯磨き粉などにも使用される
非糖質系甘味料 天然甘味料 ステビオシド ?0 100〜400 キク科のステビアの茎から抽出される低カロリー食品、清涼飲料水、菓子などに使用される
グリチルリチン 0 150 マメ科の天草の根から抽出される醤油、味噌、飲料、乳製品など幅広く使用される
合成甘味料 アスパルテーム 0 200 ダイエットシュガー(パルスイート)、ダイエットコーラなどに使用される
サッカリン 0 300〜500 トルエンが原料
歯磨き粉に使用されている
食品にはほぼ他の甘味料が使用されている
アセスルファムK 0 200 酢酸が原料
菓子、アイス、飲料、などに使用される

エリスリトールとは

最近では、コンビニやスーパーでも低糖質スイーツが手軽に手に入るようになりました。それらの商品を手にとった方は、「エリスリトール」という成分を一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。また、糖質量の注意書きとして「エリスリトールを除いた糖質量」が記載されていることを、不思議に思っている方も多いのではないでしょうか。
気になるエリスリトールの実態を、解説していきます。

エリスリトールは血糖値に影響を与えない

エリスリトールは、キノコや果物、発酵食品に含まれる糖アルコールに分類される天然の甘味料です。甘味度は砂糖の75?80%程度であり、血糖値に影響を与えない甘味料として注目を浴びています。
それでは、どうして血糖値に影響を与えないのでしょうか。その理由は、エリスリトールの代謝経路にあります。
エリスリトールは、経口で摂取すると大半が小腸で吸収され、血中に移動します。しかし、血中で代謝されることはなく、90%以上は尿に排出されるのです。そのため、糖質が含まれていても血糖値に影響を与えないとされています。血糖値に影響がなければ、血糖値を下げるために分泌されるインスリン(別名肥満ホルモン)も分泌されないため、肥満を防止する効果が期待できます。

エリスリトールを摂取する際の注意点

エリスリトールは、大量摂取すると体調や体質によりおなかがゆるくなる(緩下作用)ことがあります。日本では、一度に摂取した際に緩下作用を起こさない単位体重あたりの量を規定していますが、国によって取扱いはさまざまです。例えば、米国食品医薬品庁(FDA)は日本とは異なる規定量を定めていますし、WHO/FAO合同食品添加物専門家会議(JECFA)ではADI(最大上限量)を特定していません。各食品メーカーの多くは、成人を対象に検討された最大無作用量を考慮し、食品に添加していますが、体調や体質によって症状の度合いは異なります。エリスリトールを使用した商品を一度にたくさん摂取したり、常用することはできるだけ避けるようにしましょう。

エリスリトールを使用した商品

普段の料理や飲み物などに甘みをつける場合は、サラヤから販売されている「ラカントS」がおすすめです。ラカントSは、羅漢果(ラカンカ)の高純度エキスと、トウモロコシの発酵から得られる天然甘味成分エリスリトールから作られています。(配合割合は羅漢果が0.8%、エリスリトールが99.2%)
ラカントSは、長時間の煮沸条件下でも着色・カルメル化・甘味度低下などを起こすことがなく、熱に対して非常に安定しているとされています。加熱をしても甘味が損なわれないため、煮込み料理やグリル料理、ケーキやクッキーなどの焼き菓子づくりなど、幅広いメニューに活用することができます。

※ラカント
http://www.lakanto.jp/products/

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人工甘味料とは

食品を甘くするために人工的に作った甘味料のことです。合成甘味料と糖アルコールがあります。
低カロリーやカロリーゼロで、太りにくい、血糖値も上げにくい、ということが特徴ですが、合成甘味料については依存性や健康障害などについて安全性が確保されておらず、アセスルファムKはインスリンの追加分泌を起こしてしまうというデータもあるためBB7ではなるべく避けることをおすすめしています。
また、人によっては甘いと感じることでインスリンが分泌される場合があるという研究データも発表されているため、血糖値を上げないからといって安易に摂りすぎないようにしてくださいね。

まとめ

炭水化物の分類は複雑だと思うのですが、頭の整理はできましたか?
どうしても甘いものが食べたい、料理に甘味をつけたいときだけ、なるべくエリスリトールを使用したスイーツや、ラカントSなどを利用していくことが、健康的にも良いといえますね。
糖質ゼロ、糖質オフという言葉だけに惑わされず、糖質の種類やカロリー、血糖値との関係などを知って上手に糖質制限していきましょう。



 

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